マイ箸やマイ水筒をもっている辻さん。「僕は毎日がエコツアーです」と言って今回のフォーラムを始めた。
“スロー” どんな気持ちをもって始めたか
やっぱりツーリズムということ。10何年海外に住んでいて、旅人みたいなもんだった。その中で、“ポン”と落ちてきた。言葉をくれた人たちとの出会いがあった。黒人や移民、先住民、みんなスローな人たち。彼らは大都会の経済を主軸にしている人たちとは流れが違う。
エクアドルで、ある秘境に高さ63mの世界最高木がある。これを守る重要なツールとして考えたのがエコツーリズム。実際にツアーに参加しているとき突然笑い出したことがあった。3〜4日の短いスケジュールにぎゅうぎゅう詰めのツアーをやっていた自分達を笑ってしまったのだ。そして、気づいた。自分が住んでいる場所でどんな生き方をするのかが大事だと。そんなとき“スロー”が自分の中に根付き始めた。
スローとは何か?
時間には2通りある。1つは自然時間: 地球の歴史、進化の時間。個体の時間。ほうれん草や鶏、鮭、それぞれの時間がある。人間の時間もある。もう1つは社会的 時間: 人間社会の時間=時計が刻んでいる時間。人間だけが時間を分けてしまった。今まではこの2つの時間がぶつからないような知恵を身につけてきた。でも、現代社会はこの2つの時間に折り合いがつけられなくなってきた。温暖化も時間の問題。地球の時間が経済の時間に追いつかなくなったということ。色んな問題の原因は人間が自然時間を押さえつけて奪ったからじゃないかな。解決は時間を返してあげること。ニワトリにはニワトリの時間を。そして、人間にも。本来の生き物として必要な時間を返してあげる。フェアトレードやエコツアーというのは本来の時間を返しあっている。
人間は社会的動物。一緒に生きなきゃいけない。一緒に生きるということは、相手を待ったり、待ってもらったりしなきゃいけない。人と人が繋がるのはそれなりのゆっくりのペースが必要。後ろを向くと自分より遅い人たちがいっぱいいる。その人たちが一緒に生きていく人たちなんですよ。病人や子ども、老人のように遅い時間を持った人たちにとって生きにくい世の中は、早い人たちにとっても生きやすいはずはない。
人と人が一緒に生きていけるとこまで、
人と動物が一緒に生きていけるとこまで、
社会が遅れているといわれている人たちと一緒に生きていけるとこまで、
地球と一緒に生きていけるとこまで、 スローダウンしよう。
GNH って知ってますか?
Gross National Hapiness。
GDPのように経済を軸にするのではなく、自分の物差しを持とうということ。自分をハッピーにしてくれるもの。豊かさの源は時間ではないか。人と人。繋がりからやってくる。繋がるには時間がかかる。みなさんは効率的に愛されたいですか?そんな人はいないでしょう。エコツアーの本来の意味は“H”を見つける旅。そこで繋がりを見出す。それには時間が必要。エコツアーが本当に始まるのは帰って来た時。本当の成果はそこから始まる。

最後に南米に伝わるお話を読んでくれた。
小さなハチドリが1雫ずつの水を運びながら山火事を消そうとしている。森の動物たちは逃げている途中に聞く、「何をやってるの?」答えは「私は私に出来ることをしているだけ。」
みなさん、ハチドリになってください。
みんな自分自身が変わることを過小評価し過ぎ。自分は世界の一部だから、自分が変われば世界も変わる。自分の小さな力を信じてください。
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